教皇、マドリードのカテドラルへ、「アルムデナの聖母」にオマージュ

スペイン訪問中の教皇レオ14世は、マドリードのカテドラル、アルムデナ聖堂を訪問。祈りの集いを行い、「アルムデナの聖母」にオマージュを捧げられた。

 スペインを訪れている教皇レオ14世は、6月8日(月)午後、マドリードのカテドラル、アルムデナ聖堂を訪問された。

 サンタ・マリア・ラ・レアル・デ・ラ・アルムデナ聖堂は、1879年に計画され、1883年に礎石が据えられた。1885年、教皇レオ13世によって、トレド大司教区から独立する形でマドリード教区が設立されると、その建設計画は、同教区のカテドラル建立という意味を帯び、ネオゴシック様式を取り入れた荘重なデザインに変更された。地下聖堂など一部は完成したものの、スペイン内戦で建設は中断。1950年に再度、設計に変更を加えて工事が再開され、1993年に完成。同年、スペインを訪問したヨハネ・パウロ2世によって献堂式が行われた。

 内陣には17世紀のキリストの磔刑像、右翼廊には「アルムデナの聖母」に捧げた荘厳な祭壇がある。数段高い壁面に設けられたこの祭壇には、複数の聖画を背景に「アルムデナの聖母」の像が中心に配置されている。現在見られるこの聖母像は15世紀から16世紀に制作されたものと推定されている。「アルムデナ」はアラビア語で「城塞」を意味する。

 教皇はこの日、バチカン大使館で、前国王フアン・カルロス1世の王妃、ソフィア妃とお会いになった。ソフィア妃は、教皇がアルムデナ聖堂でとり行った祈りの集いにも参列した。

 レオ14世は、この集いの説教で、「アルムデナの聖母」の由来に言及。キリスト教共同体が困難に直面した時代、聖母像を守るために、像は城塞の壁の割れ目に隠され、長年そこに隠されたままだったところ、壁の一部が奇跡的に崩壊、聖母像が無傷で姿を現したという伝承を思い起こされた。

 崩壊した壁のおかげで、聖母は人々と新たな出会いを果たすことができた、と述べた教皇は、壁が崩れる時、最初は轟音と混乱を引き起こすが、そこに空間を広げ、可能性を回復させ、再建への意欲を掻き立てる、と指摘。

 今日の世界には、人々を守るどころか、分断し、遠ざけ、孤立させる壁がいまだ多く存在する、と教皇は話しながら、アルムデナの聖母は、美しい永続的なものを新たに築くために壁を取り除く必要を、新たな旅を始めるために地平線を垣間見る空間の必要を教えてくれる、と説かれた。

 教皇は集いの最後に、アルムデナの聖母の祭壇に上がり、金の薔薇を聖母にオマージュとして捧げられた。

09 6月 2026, 16:09