サグラダファミリア「イエス・キリストの塔」の完成祝う教皇ミサ
スペインを司牧訪問中の教皇レオ14世は、6月10日(水)、バルセロナのサグラダ・ファミリア聖堂で、「イエス・キリストの塔」の完成を祝うミサを捧げられた。
この日は、カタルーニャ生まれで、「神の建築家」と呼ばれる、尊者アントニ・ガウディ(1852.6.25-1926.6.10)の帰天からちょうど100年目を迎えた。
ガウディが手がけた代表作、着工以来140年以上にわたり建設が続いているサグラダ・ファミリア聖堂の、18の塔の中で、172.5メートルと最も高く、中心的な意味を持つ塔、「イエス・キリストの塔」が頂部の十字架の取り付けと共にこのたび完成。
ガウディの帰天から100年の日に合わせ、この塔の完成を祝い、神に感謝を捧げるミサと、その祝別の儀式が、教皇レオ14世によってとり行われた。
教皇がミサの説教で「この夜は、バルセロナの街全体、またスペイン、特にカタルーニャの人々にとっての祝祭です」と述べたように、バルセロナ市内には多くの人々が繰り出し、教皇が特別車「パパモービル」で大司教館からサグラダ・ファミリアへと向かう道のりは、熱心に歓迎する人々の波が途切れることなく続いた。
サグラダ・ファミリアに到着された教皇は、スペイン国王フェリペ6世とレティシア王妃に迎えられた。教皇は国王夫妻と共に、「イエス・キリストの塔」の頂上の十字架の形や素材、それがもたらす効果について、視覚障害者の少女が模型に触れながら生き生きと語る説明に耳を傾けられた。
続いて、教皇はサグラダ・ファミリアのクリプタ(地下聖堂)にあるアントニ・ガウディの墓前で祈りを捧げられた。
サグラダ・ファミリアの本廊でとり行われたミサは、自然の形を源泉とする生命力あふれる意匠、ステンドグラスから注がれる光、そして合唱隊の透き通った歌声により、いっそう荘厳で神秘的なものとなった。
教皇はミサをスペイン語で、また一部をカタルーニャ語で行われた。
教皇はミサの説教で、主の愛と御業に感謝しながら、特にこのまれに見るバシリカのために主を称えられた。
サグラダ・ファミリアは単なるモニュメントを超えるものと述べた教皇は、今日いまだ建設中であるこの聖堂は、キリスト者の人生とは常なる歩み、神によって完成に導かれる計画であることを思い出させると話された。
「わたしたちは未完の作品の中にではなく、建設中の神殿の中に住んでいる」、と教皇は語り、「その不完全さは欠陥ではなく、望みを抱いていることの証しである」と説かれた。
「悪の脅威を前に、主はいつもわたしたちと共に、わたしたちのためにいてくださる。人となられたイエスは、わたしたちにとって、恵みと、赦し、救い、新しいいのちの源泉であるインマヌエルとなられた」と教皇は強調。
「イエスを信じながら戦争はできない。イエスを信じながら無実の人々を殺すことはできない。イエスを信じながら苦しむ人、泣く人、貧しさから逃れようとする人を見捨てることはできない」と述べられた。
「イエス・キリストの塔に感嘆しつつ、目を上げて、神の真理とわたしたちの真理を示してくださる唯一の方、キリストを見つめよう」と教皇は招かれた。
ミサに次いで、イエス・キリストの塔の完成式が行われた。
聖堂の外に出られた教皇は、祈りを唱えられた後、聖水の散水をもって、イエス・キリストの塔を祝別された。
この後、夜空にそびえるサグラダ・ファミリアを背景に、子どもたちの美しい合唱、鼓動のように点滅するろうそく、聖堂の内外にあふれる色とりどりの光、ドローンショーによって描かれるガウディの肖像などを調和させた幻想的な光景が演出され、最後に尖塔の頂上までを照らし出す壮大な花火が打ち上げられた。
