パヴィア:教皇、聖アウグスチヌスの聖遺物を前に祈る

イタリア北部パヴィアを訪問した教皇レオ14世は、サン・ピエトロ・イン・チェル・ドーロ教会でことばの祭儀をとり行われ、聖アウグスチヌスの聖遺物を前に祈られた。

 教皇レオ14世はイタリア北部パヴィアを司牧訪問した、6月20日、サン・ピエトロ・イン・チェル・ドーロ教会でことばの祭儀をとり行われた。

 サン・ピエトロ・イン・チェル・ドーロ教会は、先にあった4世紀の教会の上に、聖アウグスティヌスの聖遺物を迎えるためにランゴバルド王国の王リウトプランドによって8世紀初頭に建てられ、さらに11世紀から12世紀の間にロマネスク様式で再建された。

 聖アウグスティヌスの聖遺物は当初ヒッポ(現在のアルジェリアのアンナバ)に安置されていたが、504年から722年までサルデーニャ島のカリアリに保管された後で、パヴィアにもたらされた。

 聖アウグスティヌスの聖遺物を迎えたサン・ピエトロ・イン・チェル・ドーロ教会には、早くから付属の修道院が建てられ、様々な修道会また司祭会に管理が託されてきた。1327年、聖アウグスチノ修道会がこれに加わった。様々な歴史の波を越える中で、特に18世紀後半から19世紀のある期間、同教会は荒廃の危機にすらあったが、その後、再び聖アウグスチノ修道会の管理下に戻り、今日に至っている。

 レオ14世は、教皇に選出される以前、アウグスチノ会会員として、数回にわたりサン・ピエトロ・イン・チェル・ドーロ教会を訪れている。2007年、ベネディクト16世が同教会を訪問した際には、アウグスチノ会の総長として教皇を出迎えた。また、枢機卿時代の2024年には、聖アウグスティヌスの聖遺物のパヴィアへの移送1300周年の記念年を締めくくる儀式を同教会でとり行っている。

 サン・ピエトロ・イン・チェル・ドーロ教会に到着したレオ14世は、アウグスチノ会の共同体との対話の時間を持たれた。イタリアの管区長やパヴィアの修道院長の挨拶に続き、教皇はアウグスチノ会士らに言葉をおくられた。

 その中で教皇は、「聖アウグスティヌスは、わたしたちのものではなく、教会のものである。われわれの使命は、教会の中で彼を広く知らしめることだ。なぜなら、彼はこの時代に多くを与えることができるからである」と話された。

 レオ14世は、この教会を訪れる多くの巡礼者に触れつつ、これは人々が神である誰かを探し求めていることの表れであり、聖アウグスティヌスの思想の中心にある、キリストへの愛と、教会への愛のメッセージを伝えることがいかに必要とされているかを強調された。

 教皇は会員らに感謝され、「わたしたちがこの使命をまっとうできるように」と聖アウグスティヌスの常なる助けを祈られた。

 続いて教皇は、修道院の中庭に集ったロンバルディア州の司教たちや、修道院の協力者とその家族たちに、親しく挨拶を述べられた。

 教皇は、イエス・キリストの教えである、神を愛し兄弟姉妹を愛することを、聖アウグスティヌスはわたしたちに実践するようにと招いている、と話された。

 イエス・キリストと聖アウグスティヌスからのメッセージであるすべての人への慈愛は、今日の世界にとって非常に重要なものであると述べながら、教皇は、一人ひとりがこの慈愛のしるしを世界に示し、ゆるし・和解・平和を生きることができるようにと願われた。

 この後、教皇は地域の聖職者、修道者、信徒らと、聖堂内でことばの祭儀をとり行われた。

 教皇は説教で、多くの人が霊的な熱意を失い、様々な理由でキリスト教信仰の魅力を見出せなくなっている今、わたしたちは何よりも、喜びと解放を与え、生活と社会に信仰の美しさをもたらすイエス・キリストのメッセージ、すなわち福音を伝えるよう召されている、と話された。

 人々が信仰を発見、あるいは再発見するのを助けるために、福音の核心である、イエスを宣べ伝える必要がある、と述べた教皇は、イエスは、その受肉、死、復活を通して、わたしたちに神の神秘と、同時にわたしたち自身の神秘をも明らかにしてくださる、と語られた。

 こうした意味で、聖アウグスティヌスは貴重な光を放っている、と教皇は指摘。

 その思想、回心の物語、霊性は、内面性の価値と重要性をわたしたちに改めて気づかせてくれるもの、と述べつつ。「自らの外へ出ず、あなた自身の中に戻れ。真理は内なる人に宿るからである」(De vera religione, XXXIX, 72)という聖アウグスティヌスの言葉を示された。

 最後に、教皇は聖アウグスティヌスの聖遺物に献香し、その前で長く静かに祈られた。

 

 

20 6月 2026, 21:17