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写真資料:バチカン・聖ペトロ大聖堂における司祭叙階式 写真資料:バチカン・聖ペトロ大聖堂における司祭叙階式  (Vatican Media)

レオ14世:使徒的書簡『未来を生み出す忠実』

教皇レオ14世の使徒的書簡『未来を生み出す忠実』が、第2バチカン公会議文書『司祭の養成に関する教令』と『司祭の役務と生活に関する教令』発布60年を記念して発表された。

 教皇レオ14世の使徒的書簡『Una fedeltà che genera futuro(仮訳「未来を生み出す忠実」)』が発表された。

 12月7日の署名をもって、12月22日に発表されたこの使徒的書簡は、第2バチカン公会議の公文書『司祭の養成に関する教令』(Optatam totius)と『司祭の役務と生活に関する教令』(Presbyterorum ordinis)の発布(1965年12月7日)から60年を記念するもの。

 同書簡は、導入部に続き「忠実と奉仕」、「忠実と兄弟愛」、「忠実とシノダリティ」、「忠実と宣教」、「忠実と未来」の5つの節から構成され、全29段落からなる。

 「未来を生み出す忠実に、今日も司祭は召されている」と教皇は同書簡の冒頭で記している。そして、使徒的使命を守り抜くことが、司祭職の未来について考え、司祭召命の喜びを感じられるよう他の人々をも助けることへとつながっていく、との認識を示している。

 教皇は、発布60年を迎えた『司祭の養成に関する教令』と『司祭の役務と生活に関する教令』の両文書について、「歴史の中を巡礼する神の民という教会理解にしっかりと根ざし、司祭職の性質と使命そして司祭叙階への準備をめぐる考察の画期的な実りとして、時代を超えた大きな新鮮さと今日性を保つもの」と述べながら、キリスト者の共同体、特に神学校や司祭育成のあらゆる場で、これらの文書の熟読と研究を続けるようにと促している。

 また、教皇はこれを機会に、世界中のあらゆる場所で自らを捧げ、ミサにおいてキリストの犠牲を記念し、御言葉を宣べ伝え、罪をゆるし、そして日々、兄弟姉妹たち、特に最も苦しみ困窮する人々の世話に尽くしながら、交わりと一致に奉仕する司祭たちの証しと献身に心からの感謝を表している。

 教皇は、あらゆる召命は父なる神の賜物であり、絶え間ない回心の歩みの中で忠実に守られるべきものと述べ、こうしたことから、すべての司祭は、叙階の秘跡によって受けたこの神の賜物を生かし続けるために、常に自らの養成に努めなくてはならない、としている。

 ここ数十年、教会に対する信頼の危機をもたらした聖職者による虐待問題を恥ずべきものと深く受け止める教皇は、それゆえに統合的な司祭育成の必要は急務であると述べる。

 同時に、叙階後しばらくして司祭職を去る人々の現象に対しても、教皇は司祭育成のあり方の刷新の必要を見つめている。

 第2バチカン公会議は、司祭の特別な奉仕を、洗礼を受けたすべての人たちの平等な尊厳と兄弟愛の中に位置づけている。それゆえに、司祭たちは、兄弟愛の恵みに応えるよう召されていると教皇は言う。

 主ご自身が「十二人を任命し、使徒と名付けられた。彼らを自分のそばに置くため[…]であった」(マルコ3,14)。これは、イエス・キリストと、その体である教会との交わりから切り離された奉仕は存在し得ないことを意味している、と教皇は説く。

 そして、聖職の奉仕におけるこの関係性と共同体的側面をより可視化していくことは、特に戦争、分裂、不和に彩られた世界において主要な課題の一つである、と述べている。

 教皇は、特に西洋における司祭生活の新たな課題として、今日の移動性と社会構造の断片化の影響により、司祭たちは、かつて彼らの役務を支えていた結束力と信仰深さに満ちた環境にもはや属していないことを挙げる。その結果、司祭たちが孤独に陥り、使徒的熱意を失い、自己に閉じこもりかねない状況に置かれていることを教皇は危惧している。

 こうしたことから、教皇は、すべての地方教会において、可能な形で共同体的な生き方を促進する新たな取り組みが生まれることで、司祭たちが互いに助け合い、霊的・知的生活を育み、司牧活動により効果的に協力し、孤独の危険を回避できるようになることを願われた。

 同時に教皇は、シノダリティと宣教にさらなる重点を置く今日の教会に対応する司祭育成のあり方にも言及。

 シノドス的な教会にあって、司祭職はその重要性と今日性を失うことなく、むしろ、その固有で、具体的な任務にさらに焦点を当てることができるようになる、と教皇は言い、差異を排除せず、むしろそれを尊重するシノダリティの挑戦は、未来の司祭たちにとって主要なチャンスの一つとなるだろう、と述べている。

 また、司祭のアイデンティティは、宣教と切り離すことはできない。実際、自らの内面の追求によって司祭のアイデンティティを探そうとするならば、そこにはまさに『外へ出ること』を促すメッセージ、すなわち、自分自身の外に出なさい、礼拝の中に神を求めに行きなさい、民のもとへ行って自分に託されたものを与えなさい、というメッセージしか見出せないだろう、と教皇は記している。

 さらに、召命の問題に触れた教皇は、特に世界の特定地域における司祭への志願者の不足は、教会の司牧実践の創造性をめぐり、すべての人の検証を必要とするもの、と指摘している。

 そして、あらゆる司牧環境、特に青少年と家庭の司牧においては、常に召命という視点を念頭に置くことが重要と教皇は述べつつ、「すべての召命を育くむことなしに、未来はない」ということを忘れてはならない、と強調している。

23 12月 2025, 20:59