「出会う人に希望を伝える宣教者に」レオ14世、スイス衛兵隊に
教皇レオ14世は、10月3日午前、バチカンのスイス衛兵隊の隊員らに挨拶をおくられた。
レオ14世とスイス衛兵隊との出会いは、翌4日午後に控えた同隊の新入隊員の宣誓式を前に行われた。
この日バチカン宮殿のクレメンスホールには、スイス衛兵隊の全隊と、小さな子どもたちをはじめとする、隊員の家族らが集った。
レオ14世は関係者への言葉で、教皇選出直後より信頼を寄せてきたスイス衛兵隊の熱心な奉仕と献身に、心からの感謝を述べられた。
スイスの様々な地域を出身とし、各自の文化・言語・伝統を持つ隊員らによって構成される衛兵隊は、団結と、堅固で健全な友情の絆が求められる場であると教皇は指摘。
衛兵隊での奉仕は一人でできるものではなく、分裂・孤立しがちなこの世界にあって、学び、進歩し、奉仕するためには、互いの存在が必要である、と話された。
慈愛、誠実、連帯、相互尊重を、調和ある生活の基盤として示した教皇は、誰もがその言葉、行動、愛、信仰によって、人々の模範となることができ(参照 1テモテ4,12)、同時に、ローマ教皇庁全体にとって一致のメッセージとなることができる、と衛兵隊員らを励まされた。
宣誓をもって人生の新たな一歩を踏み出す新入隊員らに対し、教皇は、謙遜で従順なキリストの学び舎に身を置き、この使命を確信を持って生きるようにと勇気づけられた。
バチカンでの奉仕を終えた後は、皆さんの多くは祖国に戻り、学業、就職、時には司祭の召命など、それぞれの道に進むことになるだろう、と教皇は述べつつ、いかなる決断においても、教皇庁での経験が、様々な変化に自信とキリスト者としての普遍的な視点をもって対応するための助けとなることを忘れないように、と話された。
環境問題、経済の変遷、社会的緊張、デジタル革命、人工知能など、若い世代が直面する課題は数多くあるが、ローマでの滞在はこのような社会的側面においても皆さんの成熟を助けるだろう、と教皇は語られた。
教皇は、スイス衛兵隊員らに、福音とキリスト教信仰の基本的価値観に忠実であり続けるよう願うと共に、この聖年において、小さな証しを通して出会う人々に希望を伝える宣教者となるように望まれた。
そして、希望の炎が隊員らの生活を照らし、勇気と、愛の文明に共に貢献する力を与えるようにと祈られた。
